🚧IM@S Engineer Talks メイキング #imas_hack
IM@S Engineer Talks - connpassでアイドルとして勤務する -理論と実践-という話をした。IM@S Engineer Talksで喋ってきた話のメイキングのおはなし #imas_hack - ツバメになったバリスタがたのしかったので、ボクもメイキングを書く。
アイマスハッカソンの打ち上げの帰りにtrebyさんから「今度長めにしゃべりませんか」と言われて「いいですよー」と答えてたら本当にしゃべることになった。 結果としてMisoca在籍中の最後の登壇となったのがおもしろい。
🤔狙い: 「実際にやってみた」を全面に出す
アイマスハッカソンでやってた心拍数ハックやライブフォト生成はid:banjunが話すので、別のネタで行くことにした。 ちょうどパペ文字によるVR出社をやりはじめたころなので、アバター出社で行くことにした。
そのまま作ると「FaceRigを使ってみました」という内容になって技術的な難易度は低い上に、担当アイドルへの愛の強さは他の人にはかなわないので、工夫が必要だった。
そこで「実際にアバター出社をやってみるとおきるあれこれ」というのを主題にした。 アバター出社をしている人はあまりいないので、実体験をメインに据えれば興味深いになるのではと考えた。
また会社に交通費補助がある場合はスライド会社の紹介をいれるのが自分のルールなので、出社の話をすれば違和感なく会社の紹介ができるなという狙いもある。スライドでは次のようなシナリオにして会社の紹介をいれた。
- Misocaで勤務しています
- Misocaではリモート勤務を推奨しています
- そこで発生する問題を解決するためにアバター出社を導入しました
📝スライドメイキング: マイドマップと原稿
マインドマップ風にがーと書いた。ドトールで書いてたら水滴をおとして文字がにじんでしまった。
そのあと原稿にまとめていく。 300文字/分と聞いたのでそれを目安に書いてたかデモを挿入すると崩壊すると学んだ。
このあたりで開催まで1週間をきったので、焦りだした。
🙌当日の反応
デモも問題なくできたし、みんなもりあがってくれてよかった。
予想はしていたが、声に関する質問がおおかった。 「ビジュアルはいいけど、声はどうなんですか?」という質問、プロデューサーっぽいね、次はきっとダンスのこと聞かれるよ、という話を懇親会でしててたのしかった。
追加の質問は https://quesdon.rinsuki.net/@mzp@mstdn.jp で受け付けている。
⚡️後日の反応
ブログに発表資料と原稿を書いたら、めっちゃブックマークされてびびった。 今みたら431ブクマされている。
タイトルにハッシュタグを含めたせいでimachack SlackのTwitterエゴサチャンネルが崩壊した。
オモコロのトップページにも掲載された。
今週のはてなブログランキング〔2018年7月第2週〕 にも掲載された。 13位がMisocaの社長の記事なので、若干きまずい。
これで臨界点を越えたのかアバター出社する人が増えた。
はー我かわいすぎか😊😊 pic.twitter.com/DUuNNiQZSb
— こまたつ (@k0matatsu) 2018年7月13日
こっちですよ pic.twitter.com/kVZlvixOrK
— ころちゃん (@corocn) 2018年7月15日
👋転職
近況報告から4年、ふたたび転職することになった。思いなどはMisoca開発者ブログに👋Farewell song として書いた。
ここでは記録のためにいくつかの日付を記録しておく。 たまに必要になるのでブログに書いておくと便利。
- 最終出社日 & 退社日: 2018年7月18日
- 次の会社の入社日: 2018年9月1日
- 東京への引越し日: 2018年8月15日〜20日
- 有給消化期間はない。(有給を使いはたしていたので)
⛰富山ワーク
同僚のid:mugi1が富山からリモートワークしているので、富山に行って一緒に仕事した。
避暑になるかなと思ったがそんなことはなかった。
🏢コワーキングスペース
作業は南砺市福光会館 オープンスペースでしていた。
図書館の2階のエリアが解放されていて、自習スペースのような感じになっていた。空いているので気兼ねなく利用できる。
🍣食事
お昼は8番ラーメンを食べた。富山というか北陸周辺の有名なローカルチェーンの店らしい。
夕食は寿司を食べた。タッチパネル式だったか操作を間違えて、大量のウニが届いた。
🏡宿
きときとのときと同じくBED AND CRAFTの提供する宿に泊まった。
砺波平原の付近なので、夕日がきれいだった。ご飯食べにいく途中でぱしゃぱしゃ写真を撮っていた。
宿の内装がおしゃれなのでものすごくテンションがあがる。
富山の宿が最高 pic.twitter.com/JpLcqf9ukn
— mzp (@mzp) July 10, 2018
📷舞台訪問
きときとののときにゆるゆり なちゅやちゅみ!(2014)の舞台訪問をしたが、砺波駅は未訪問だった。
今回は砺波駅を利用する機会があったので、写真が撮れた。
駅の案内表示で油田行きの電車がでていておもしろかった。 石油王がいるのかと思った。
🛢おまけ
🏜InputMethodKit for Mojave
日本語入力を作るときに必要だった本をmacOS 10.14 (Mojabe)にあわせて加筆・修正した。 過去に購入した人も再ダウンロードすれば反映される。
非公開機能について記載していた部分がOSのバージョンアップにともない動作しなくなっていた。 今回の修正で2つのOSで動作するようになったので安定性が増したと思う。
🛠変更箇所
https://github.com/mzp/EmojiIM/pull/25
コードの差分は上記プルリクエストにまとまっている。
⌨️キーボード配列の取得
⌨️キーボード配列の取得で以下のコードでキーボード配列の種類を区別できると書いた。
let r = TISGetInputSourceProperty(inputSource, "TSMInputSourcePropertyScriptCode" as CFString) let n = unsafeBitCast(r, to: NSInteger.self) // 39なら英語 return n == 39
しかしこれは誤りであり、Mojaveで動作しなくなった。 TSMInputSourcePropertyScriptCode
に対して取得できるプロパティは定数ではなくオブジェクトへのポインタであった。 OSのバージョンが固定されている場合はポインタのアドレスも固定されているため、定数と混同していた。
正しくは以下のコードで英語キーボードかどうかを取得する。
let r = TISGetInputSourceProperty(self, "TSMInputSourcePropertyScriptCode" as CFString) let n = unsafeBitCast(r, to: NSString.self).integerValue return n == 0
これに加えて、https://github.com/mzp/EmojiIM/pull/25ではBridgeHeaderを用いて TSMInputSourcePropertyScriptCode
という文字列定数を直接埋め込むのをやめた。
🌓入力モード
🙊入力モードの非公開機能で入力モードの統合について書いたが、これには不足があった。
<key>tsInputModeIsVisibleKey</key> <true/>
のように tsInputModeIsVisibleKey
キーに対する値を YES
にしないとメニューバーに入力モードが表示されない。
💄その他
これを機会に体裁を整えるための変更を行なった。
謝辞を載せるといっておきながら忘れていたので追加した。
電子版は印刷する必要がないので左右の余白サイズの統一も行なった。
🖥研究室の暮らし
大学生活の後半はほぼ研究室ですごしていたので、様々な影響を受けた。そのときの影響は今も残っている。
🖥環境
研究室には学部4年のときに配属された。
配属時にマシンが割り当てられるが、そのときにMacマシンかLinuxマシンを選べた。ボクはMacマシンを選んだ。これが、Macとの出会いであり、今にいたるまでずっと使いつづけている。
学部のときはMac miniだったが、修士にあがるとタワー型のMac Proとなり、たいていの用途では不自由を感じないスペックとなった。
さらに、広い机とよい椅子も与えられた。この机がなかなか快適で、今の職場よりも広い気がする。イスは快適だったが叩くと埃がどんどんでてきて歴史を感じた。
輪講と論文紹介の当番が順番にまわってくるので、卒論・修論の研究と並行してこれらの準備を進める必要があった。
そのプレッシャーから逃避するため、潤沢な環境でいろいろなプログラムを書いた。 画像クローラーを作り、研究室共有のDropBoxに保存し続けてたら、研究室全員のディスクが足りなくなって楽しかった。
よんたさんのとこで大学のころの話をしていたら、Dropboxの共有フォルダに女の子画像をつっこんで新品のAirのSSDを女の子画像で埋め尽くしたり、Google画像検索でセーフサーチオンだとひっからない画像だけを抽出するスクリプトを書いたりしてたことを思いだした。
— mzp (@mzp) 2013年12月26日
🙊雑談
研究室の中央にはいくつかのソファーが置いてあり、よく雑談していた。 ソフトウェア工学とソフトウェア科学を扱う研究室だったので、設計手法とか開発手法の話が多かった。
学生時代に「単体テストの研究が存在している」「業務で用いられているという話はとんと聞かない」「プログラミングのバイトをしている人も、バイト先で使った記憶がない」ということから「単体テストはいまだ研究段階の技術である」という結論に逹っしたことを思いだした。
— mzp (@mzp) May 24, 2010
正規表現といえば、学生時代にした
— mzp (@mzp) February 19, 2014
先輩「正規表現とか人類にはむつかしすぎるんじゃい」
俺「はー、これくらいなら正規表現を使ったほうが簡単だろうが」
同期「またdisりあってる…」
俺「ちげーし。俺が正しいこと言ってるだけだし」
とのやりとりをよく覚えてます。あれは楽しかった。
プログラミングのバイトをしている人も多かったので、仕事の進め方に関するtipsも聞いた。 「仕事をふられたときは自分の思う3倍の時間を言え」とか「雑でもいいから返事を返せ。返事を返せば相手のボールになる」とかはここで学んだ。
💼今も残る影響
研究室とのつながりが切れておらず、ICSE勉強会に「名大OB」という不可解なチーム名で毎年参加している。この勉強会自体はとてもおもしろいが、いつまでたっても大学が昔の思い出といった感じにならない。
このときの影響で、研究室っぽい会社にあこがれがある。 Misocaを選んだ理由の1つでもある。
延々と話した結果「なんか研究室っぽい雰囲気のある職場に弱いよね。研究室っぽいがどういうのかうまく言語化できないけど」という結論になった。
— mzp (@mzp) September 3, 2016
無理矢理言語化すると、研究室っぽいは「どう動くかは各自の裁量にまかされている」「唐突に議論がはじまり、しかも盛り上る」「イスやPC等が一定水準以上」「ソフトウェア工学に理解がある」あたりではないか、という感じです
— mzp (@mzp) September 3, 2016
きっとこの先も同じ理由で会社を選びつづけると思う。
💖アイドルとして勤務する -理論と実践- #imas_hack
IM@S Engineer Talks - connpassで話した。
あいさつとアジェンダ
こんにちは。mzpです。
本日はアイドルアバターで勤務する話をする。
背景: リモートワークの欠点
ボクの“副業”先はリモートワークを推奨している。これには雨の日は出社が面倒くさいと思う人が多かった、名古屋だけではエンジニアを集めれなかった、など様々な事情がある。
チームメンバーの半数は遠隔地に住んでいるため、リモートワークを前提とした働き方が必要となる。
リモートワークはいくつかの利点があるが、欠点もある。 今回は「自室から勤務する」という欠点にスポットをあてる。
カメラに写る範囲に変なものを置けない。 私はリモートワークをする直前に、カメラに写る範囲から物をどかすという作業をしている。
よく写るように、部屋の照明をだいぶ明るくする必要がある。 まぶしい。
この問題は弊社固有ではないらしく、同じくリモートワークを推進するソニックガーデン社ではこのような解決案が提案されている。(テレビ会議を劇的に円滑にする簡単なノウハウ | Social Change!)
このようにカメラのうつる範囲にオフィス風のポスターをはることで、自宅にいながらオフィスで勤務しているかのようにみせることができる。
こういった問題があるため、社内でVR勤務を求める声があがりはじめた。 これは全社集会で「10年後なにをやっていたいか」という話をした結果だが「アバター勤務」がやりたいことにあげられている。
よりよい未来は自分で作っていかなければならないので、アイドルアバターによるリモートワークを開始した。
デモ
デモです。
アバター勤務の利点
これでオンラインミーティングに参加するとこのようになる。 これは今週あった朝会の様子である。
これを今年の4月から続けている。
背景を気にしないくてよくなる。
iPhone Xの顔認識は可視光を利用していないため、部屋の明さを気にする必要もない。
自分の表情が反映されるので、積極的に笑顔になろうとする意識が働く。 姿勢もよくしたほうがいい。
かわいい表情を維持するために表情に気をつかうようになる。
でもあくびをしててもかわいい。
自分が微笑むとアイドルも微笑み返してくれる。脳にいい。
だんだんと自分がかわいい気がしてくる。むしろ自分がアイドルだ。
社内の反応
同僚の反応はこのようなものだった。 だいたいみんな戸惑いつつTwitterでしゃべっていた。 Slackは静かだった。
一方で弊社の代表がわりといい話をしていた。
「チームメンバーとして見た目は関係ない、性別、年齢も関係ない。みながベストな格好で勤務してほしい」
ただ、Slackアイコンを変えたほうが反響が大きくておもしろかった。「Slackコールがアイドルからの電話になる」
社外の反応
いくつかブログに書いたところ、社外からもいくつかの反応をもらった。
「mzpさんってあの美少女の人ですか」「はいそうです」という会話をしたことである。 まさか、美少女ですかと確認されて、肯定することが生じるとは思っていなかった。
あと「今後、アバター勤務が一般化したとして、そのときは同調圧力が働いて無難なアバターになるのでは。美少女などが使えるのは先行者だけだ」という考察がよかった。 説得力がある。
仕組み
今日はエンジニアトークなので、ここからは仕組みの話をする
コンセプトとしては気軽につかえるアバターシステム。 リモートワークしながら使えるのが前提となるので、専用のコントローラやセンサーを使ったものは避けた。 理想は通常のカメラと同様に使えるアバターシステムである。
このシステムは、主に4つの部分で構成されている。 - 人間の顔をiPhoneのセンサーで認識する - 認識した結果をアイドルに変換するiPhoneアプリ - iPhoneの画面をmacOSでキャプチャする - キャプチャした結果をオンラインミーティングアプリに接続する これらを1つづつ説明していく。
iPhone Xによる顔認識
最初はiPhoneによる顔認識について話す。
iPhone XにはFace IDのために顔の形状を認識するためのセンサーが搭載されている。これは30,000以上の赤外線ドットを顔に照射することで、顔の形状を読み取る。
ARKitを用いることで、このセンサー類で検知した顔の向きや表情を取得できる。本当にさまざまな表情が取得できるので眉毛のうごきだけとっても左右上下の動きをとれることになってる。 ただ、ボクはそこまで自在に眉が動かせないのでデバッグできない。
常にカメラで顔を写すためにスタンドが必要である。 今回はライトニングドックを用いた(iPhone Lightning Dock - ホワイト - Apple(日本))。
アイドルへの変換
次はアイドルへの変換について話す
ここではiPhoneのセンサーで検知した顔の向きや表情をアバターに反映させる。開発にはUnityを用いた。
顔の向きの反映は座標系を間違えなければそれほど難しくはない。hただ失敗すると顔が異常な方向を向いてしまうので怖い。
表情の反映はいくつかの工夫が必要である。 ARKitは顔の各パーツの動きを取得しているが、アバターはモーフという単位で表情を管理している。 このギャップを埋める必要がある。
たとえば眉毛の上下運動を左右のまばたきと対応づける。 顎の位置を口の大きさに対応づけるといった工夫をしている。 また、表情はオーバーなほうが伝わりやすいので一部は係数をおおきめにかけている。
我々は目をとじるとなにも見えなくなるので、まばたきがうまく反映できているかのデバッグはむつかしい。 結果、ウインクの練習が必須となる。
アイドルは基本笑顔だが、我々の基本は無表情なので対応が難しい。 今回は無表情は笑顔、笑顔は歯をみせる笑顔に対応づけた。
眉毛をさげるといった3次元の存在である我々には難しい表情はショートカットを設ける。 ここでは口をすぼめると困った顔になるというショートカット表情を導入している。
しかしそこまで多彩な表情ができるわけではないので「泣き顔」「怒っている顔」などは割愛した。 仕事している上でそんなに利用しないだろうという判断のものだが、笑顔と困っている顔に制限されたアバターで勤務するのはだいぶディストピアっぽい。
Tスタンスではなくかわいいポーズが必要となる。 いろいろ見た中で、照れ - ニコニコ静画 (イラスト)のポーズのうちミクの後ろに腕をまわしているポーズがかわいかったので採用した。
そのまま適用するとこうなる。 とてもかわいいが、上半身と首をひねっているため長時間は厳しい。
つらいとTwitterにつぶやくと、弊社人事よりかわいいは我慢だというコメントを貰う。
そうはいっても首をいためそうだったので、ポーズは修正した。 このように胴体の角度をなくし、楽に維持できるようにした。
iPhoneのキャプチャ
次はiPhoneの画面をキャプチャする仕組みである。
ここはゲーム実況配信のためにさまざまな知見が蓄積されている。 HDMI出力をキャプチャする、AirPlay互換サーバーを使うなど様々な方法がある。
今回はmacOSを使うのでQuickTime Playerによるキャプチャを用いた。
キャプチャの技術的詳細は、ばんじゅんさんがPhotoStudioPlayerを作る過程で検討しているのでそちらを参照してほしい(デレステフォトスタジオのリアルタイム透過プレイヤーをつくった - ツバメになったバリスタ)。
オンラインミーティングへの参加
最後にオンラインミーティングへの参加である。
キャプチャした内容を仮想カメラとして認識させるにはCamTwistを用いた。
特定のアプリのみをキャプチャできるので、それでQuickTimeを選択した。
あとはオンラインミーティングアプリでCamTwistによって作られた仮想カメラを選択すれば、ミーティングに参加できる。 どのアプリを使うかは会社の都合によって変わるところだが、今回はzoomを用いた。
まとめ
まとめると、次の流れでアイドルアバターによるリモートワークを実現している。
さあ、みなさんもアイドルとしてリモートワークしましょう。
自撮り機能
このアプリにはリモートワーク用以外にもいくつかの機能を搭載している。まずはスクリーンショット保存機能。
デバッグの途中でだんだんと卯月の自取り画像を作るのがたのしくなってきたのでつけた。 よりリアリティをだすためにあえてシャッター音をつけている。
撮影ボタンなどもなるべくカメラアプリに見えるよう工夫した。
カメラロールがこのような状態になる。 かわいい。
正面より斜めのほうがいいと発見した。
見おろす感じもいい。
上からみおろすのもよい。
シャフトアニメにありがちなポーズ、通称シャフ度をしようとしたがうまくいかなかった。
笑顔とウインクと顔の角度を工夫したやつです。 これがいちばんうまく撮れたと思う。
ブルーバックスクリーン
背景をブルーバックスクリーンにする機能もある。
まるでデレステのフォトスタジオみたいですね。 ということは、さきほどばんじゅんさんの発表であったPhotoStudioPlayerとくみあせると、デスクトップ上にアイドルを呼べる。
このためにカメラ位置の調整機能もつけているので、こうすると全身を写せる。まるでデスクトップに住んでいるようになりますね。
Twitterでは「伺かだ....」というコメントを何件かもらいましたがみなさんしっていますか。ボクは謎のダメージを受ける。はてブコメントではひたすら「\e」と書かれた。
あんまり続けると老人会になるのでこれくらいにしておく。
今後の課題
目線制御をいれたい。 iPhoneのカメラをみることなくiPhoneの画面を見る技術が必要になる気がしてる。
iOS12のARKit2では単純に顔認識の向上らしいので、さらなる精度向上が見込める。 さらに舌認識がついたので対応したいが、仕事中に舌を出すシチュエーションが思いつかないので、あまり使い道はないかもしれない。
顔しか認識しないため、あまり複雑なポーズができない。 せめて手を動かしたい。OpenPoseなど姿勢推定アルゴリズムと組合せることで、手を認識できるようになるかもしれない。
専用のコントローラを用いて腕の制御をする方式も考えられるがリモートワーク支援という文脈からはずれてしまう上、手軽さがなくなってしまうので悩み所である。
類似ツール
最後に類似ツールがいくつかあるので紹介する。
パペ文字。
iOS12のFaceTime。 今年のWWDCで発表された新機能。もともとメッセージアプリでは絵文字に表情をつけて送信するアニモジという機能があったが、これが通話に拡張された。 キーノートを現地で聞いていたが、これを見た瞬間、時代が追いついてきた!と思った。
まとめ
🏭工場日記
工場実習日記の名前はシモーヌ・ヴェイユの工場日記に由来する。 この本には第二次世界大戦以前の工場で勤務した経験が綴られている。 著者の観察力が非常に高く、工場での労働について鋭い記述が多い。
- 作者: シモーヌヴェイユ,Simone Weil,田辺保
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/11/10
- メディア: 文庫
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🐾経緯・来歴
シモーヌ・ヴェイユは哲学者である。
哲学には詳しくないが、本の序文やWikipediaにある記述を要約すると次のような経緯で工場で働くことに決めたらしい。
幼ないころから優秀で、パリ高等師範学校を卒業したのち高等中学校の教授となる。 これがどれくらいの難しさなのかがいまひとつ分からないが、"教授資格者"の手当が存在しているかとや、現代のパリ高等師範学校の記述)を読む限りでは相当な難関であると想像できる。
そのなかで社会主義と出会い、その中で語られる労働者の生活を実際に体感したいと熱望するようになった。 そこで教職をしばらく休み、いくつかの工場で働きはじめた。
そのときの体験は、日記や断片的なメモ、友人にあてた手紙などに残されている。 これをまとめたものが工場日記である。
🤕消耗していく様子
さすがに工場での労働はつらかったらしく、どんどん消耗していく様子が見てとれる。 働くのがつらい、というのが何度も書いてある。
働いて食べるということは、多かれ少なかれ、苦しいことではないだろうか。
一歩一歩がわたしには苦痛だった(精神的に。 帰るときには、苦痛は肉体的になる)
朝の四時半に、眠りたいというつよい欲望がおこってきた。しかし、もう起きねばならなかった。 平日休みをとればいいという誘惑をしりぞける。
地下鉄で、若い女が「もう、がんばれそうにないわ」。 ——— わたしもだ・・・・・・。
一歩一歩歩くということに、確かな意思の力が要る。 帰宅してみれば、それでもたいへん元気になった。
一たん機械の前へ立ったら、一日八時間は、自分のたましいを殺し、思考を殺し、感情を殺し、すべてを殺さなければならない。
🤔思考の放棄
工場で淡々と同じ作業を繰り返すためには、余計なことを考えないことがコツである。 それが合わなかったらしくそれに対する悔しさも繰り返し登場する。
(昼休みに)「プリジュニク(大衆向けデパート)」で食事、くつろぐ。 工場へもどるまでの、しばらくの楽しい時間、技師たち、職工たち・・・・・・。 機械の前へもどると、また奴隷になったように思う。
こういう生活がもたらすもっともつよい誘惑に、わたしもまた、ほとんどうちかつことができないようになあった。 それは、もはや考えることをしないという誘惑である。 それだけが苦しまずにすむ、ただ一つの、唯一の方法なのだ。 ただ土曜日の午後と日曜日にだけ、わたしにも思い出や、思考の断片がもどってくる。 このわたしもまた、考える存在であったことを思いだす。
(考えるのをやめるのは) スピードをあげるための要件だ。ものを考えるのをやめなければならないということの屈辱感を、心の底から感じる。
ひまな時間は、一応理論的には、一日八時間労働なので、かなりあるはずですが、実際には、疲労のためにないのも同じことです。
考えないために給料が支払われている傾向がありそうです。
🔥周囲への評価
作業を意味を考えずに仕事している同僚たちが気にくわなかったらしく、辛辣なことを書いている。
数学の勉強をしなかったら、機械は、労働者にとって一つの神秘的存在になる。
仲間たちは、自分たちが奴隷であることを、十分に理解していないからなのだ。
決して苦しんだことのない人間の単純さ。
専門家は堕落をまねく。
🎓要求の高さ
来歴によるものだと思うが、周囲に要求する水準が高い。さらに本人は高いことを自覚してない様子なのがおもしろい。
かれは、ラテン語を二年間、ギリシア語を一年間、英語を少し勉強したことがあるそうだ。 (こういうことを、かれはなんのてらいもなく自慢する)。
(昔の教え子への手紙で) 教科書や講義の批判をするのです。 やってみると、おどろくほどたくさんな誤った理論が横行していることがわかるでしょう。 こういう遊びは非常に有益です。
その他
https://t.co/gNEsveVu6G を読みはじめたけど、いきなり「人よ、今自分は何をしているかを知れ。人おのおの、自分の仕事についてじっくり考えてみよ」という力強い言葉からはじまった
— mzp (@mzp) January 2, 2017
Wikipediaには「ヴェイユは不幸が真理に至る道になるという思想を持ってきた」との旨が書いてある
— mzp (@mzp) January 2, 2017
工場研修があったマンなので『工場日記』に書いてある内容の一部は共感できるんだけど、こんなに短い文で的確に表現できる気はしないので、あふれる才能を感じる
— mzp (@mzp) January 2, 2017
工場で製品がとにかくアホでも作れるようにしてあるのは、作業をしていると考えるのを放棄しだすからなんですよ
— 光のインターネットの闇 (@no_maddo) January 2, 2017
工場日記を読み直してるけど、日記に「今日は頭痛はない」と書くやばさよ
— mzp (@mzp) June 30, 2018
「今日はつらいことがなかった」ってのもやばいな
— mzp (@mzp) June 30, 2018