みずぴー日記

人間の再起動ボタンはハワイのビーチにある

🔡AquaSKK 4.3.0: 拡張ローマ字入力AZIK/ACTの対応強化

拡張ローマ字入力の変換ルールを拡張したAZIK、ACTに対応したAquaSKK 4.3.0をリリースした。

ダウンロード

https://github.com/codefirst/aquaskk/releases/tag/4.3.2

(追記: リリースミスをしたのでバージョンをあげました)

拡張ローマ字入力AZIK/ACTとは

AZIKは通常のローマ字変換規則を拡張し、頻出するパターンを高速で入力できるようにしたものである。 例えば「k」が「inn」と同じ意味になっているので「ゆるゆりんりんりんりんりん」は「yuruyurkrkrkrkrk」で入力できる。

詳しい入力方法はAZIKとは (エイズィックとは) [単語記事] - ニコニコ大百科にまとまっている。

ACTはAZIKDvorak配列用に移植したものであり、こちらはACT (AZIK on Dvorak)が参考になる。

既存のAquaSKKAZIKの問題点

4.0以降のAquaSKKAZIKに対応していたが、いくつかの問題点がある。

  • Shift + ; で「っ」で始まる送り仮名の変換ができない #27
  • q で「ん」の入力ができない #29
  • : で長音「ー」の入力ができない #30

4.3.0ではこれらの問題を、ddskkの挙動に準ずる形で修正した。

バージョンアップ時の注意点

AZIK等の設定は、設定画面を閉じるときに更新される。そのため、すでにAZIKを使ってる場合は、一度設定画面を開き、閉じる必要がある。

f:id:mzp:20151108095832p:plain

余談

修正点: 補助ルールの拡張

AZIK/ACTを有効にした際にキー設定を切り替えれるようにするために、sub-rule.desc を拡張した。

# AZIKの場合は、azik.confからキー設定を読み込む
azik.rule azik.conf 拡張ローマ字入力「AZIK」を使う(JIS配列用)

# ACTの場合は、act.confからキー設定を読み込む
act.rule act.conf 拡張ローマ字入力「ACT」を使う

act.conf は以下のようになっている。

# q/Qの設定をクリアする
NotToggleKana      q
NotEnterJapanese   Q

# q(keycode 0x21)に機能を割り当てる
ToggleKana       keycode::21
EnterJapanese    shift::keycode::21

ちなみにキー設定ファイルの書き方をミスするとAquaSKKが起動しなくなる。 そのときは ~/Library/Preferences/jp.sourceforge.inputmethod.aquaskk.plist を消すとよい。

修正点: 送り仮名の正規化

ACTではカ行を入力するkの代わりにcを使う。そのため、従来のAquaSKKでは「ICu」と入力した場合「いc」でSKK辞書を検索してしまい、正常な変換ができなかった。

そこで今回からは、変換前に送り仮名の正規化を行なうようにし、この問題を修正した。

類似の問題はAZIK/ACTの「っ」についても存在したが、これで修正される。

修正点: SKK日本語入力FEP互換の記号入力の修正

📦AquaSKK 4.2.7: SKK日本語入力FEP互換の記号入力 - みずぴー日記で導入したSKK日本語入力FEP互換の記号入力だが、いくつかの変更を行なった。詳細は #34 を見てほしい。

バージョン番号

雑につけているのもどうかと思い、semverっぽくした。 機能追加なのでminor versionが加算されている。

最速入力