🔡AquaSKK 4.3.0: 拡張ローマ字入力AZIK/ACTの対応強化
拡張ローマ字入力の変換ルールを拡張したAZIK、ACTに対応したAquaSKK 4.3.0をリリースした。
ダウンロード
https://github.com/codefirst/aquaskk/releases/tag/4.3.2
(追記: リリースミスをしたのでバージョンをあげました)
拡張ローマ字入力AZIK/ACTとは
AZIKは通常のローマ字変換規則を拡張し、頻出するパターンを高速で入力できるようにしたものである。 例えば「k」が「inn」と同じ意味になっているので「ゆるゆりんりんりんりんりん」は「yuruyurkrkrkrkrk」で入力できる。
詳しい入力方法はAZIKとは (エイズィックとは) [単語記事] - ニコニコ大百科にまとまっている。
ACTはAZIKをDvorak配列用に移植したものであり、こちらはACT (AZIK on Dvorak)が参考になる。
既存のAquaSKKのAZIKの問題点
4.0以降のAquaSKKはAZIKに対応していたが、いくつかの問題点がある。
4.3.0ではこれらの問題を、ddskkの挙動に準ずる形で修正した。
バージョンアップ時の注意点
AZIK等の設定は、設定画面を閉じるときに更新される。そのため、すでにAZIKを使ってる場合は、一度設定画面を開き、閉じる必要がある。
余談
修正点: 補助ルールの拡張
AZIK/ACTを有効にした際にキー設定を切り替えれるようにするために、sub-rule.desc
を拡張した。
# AZIKの場合は、azik.confからキー設定を読み込む azik.rule azik.conf 拡張ローマ字入力「AZIK」を使う(JIS配列用) # ACTの場合は、act.confからキー設定を読み込む act.rule act.conf 拡張ローマ字入力「ACT」を使う
act.conf
は以下のようになっている。
# q/Qの設定をクリアする NotToggleKana q NotEnterJapanese Q # q(keycode 0x21)に機能を割り当てる ToggleKana keycode::21 EnterJapanese shift::keycode::21
ちなみにキー設定ファイルの書き方をミスするとAquaSKKが起動しなくなる。 そのときは ~/Library/Preferences/jp.sourceforge.inputmethod.aquaskk.plist
を消すとよい。
修正点: 送り仮名の正規化
ACTではカ行を入力するkの代わりにcを使う。そのため、従来のAquaSKKでは「ICu」と入力した場合「いc」でSKK辞書を検索してしまい、正常な変換ができなかった。
そこで今回からは、変換前に送り仮名の正規化を行なうようにし、この問題を修正した。
類似の問題はAZIK/ACTの「っ」についても存在したが、これで修正される。
修正点: SKK日本語入力FEP互換の記号入力の修正
📦AquaSKK 4.2.7: SKK日本語入力FEP互換の記号入力 - みずぴー日記で導入したSKK日本語入力FEP互換の記号入力だが、いくつかの変更を行なった。詳細は #34 を見てほしい。
@mzp AquaSKKの改良で参考にしていただきありがとうございます。実は次の版から、記号入力(z`)の文字を「〆」に変更する予定です。元の設定は利用頻度が少なく対となる文字の入力にモード変更が必要という問題があり、逆に打鍵数が増えてしまうというのが理由です
— どうしてcoなった (@coexe) September 27, 2015
@mzp ありがとうございます。ちなみにこれはEggというEmacsの日本語入力のルールを元にしています。EggからSKK8に環境を移行した際、利用頻度が高く便利だった文字を引き継いで細々と使ってきたものです。可能ならEggの名称を設定名のどこかで使っていただけると嬉しく思います
— どうしてcoなった (@coexe) September 27, 2015
バージョン番号
雑につけているのもどうかと思い、semverっぽくした。 機能追加なのでminor versionが加算されている。
最速入力
AZIKを初めてまともに見たのだが,「ばんじゅん」が最速で入力できることと,日本語に本当に「~ん」が多いのが分かった。(AZIKモードでゆるゆりんりんりんりんりんの歌詞を試しに入力しながら) https://t.co/N2Wp1IIujI
— ばんじゅん(!!) (@banjun) October 15, 2015